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防水性能のIPX7とIPX8の違いについて

皆さんはIPX7とIPX8がどのように違うか知っていますか?

どちらも「防水性能」と表現される項目です。

「防水性能」とは、水中にライトを沈めた状態でライトが水の侵入に対してどの程度保護されるか、というものです。

より具体的な例を挙げると、水溜まりや海、プールにライトを落としてしまった場合、どの程度であれば水の侵入を防げるのかをテストしています。

(※ちなみに、試験は水道水で行なうので、塩素が多く含まれるプールや海水などに落とした場合は注意が必要です。きちんとメンテナンスをしましょう!!)

防水性能を表す保護等級は「IPX7」または「IPX8」で表記されるので、今回はこの「IPX7」と「IPX8」の違いについてのお話です。

「そもそもIPって何?」「水滴(雨など)に対する保護はどうなっているの?」という方はこちらの記事もご覧ください。

▶第17回2021.2.25 「耐水性能・防水性能について」

「IPX7」について

「IPX7」はJIS C 0920 (IEC 60529)で、下記のようにテスト基準が定められています。

(1)水面から1mの位置で測定する。

(2)試験時間は30分。

(3)水温は被試験品の温度と5℃以上の差があってはいけない。

※充電状態や動作状態で試験する場合は個別に条件を変更してもOK。

簡単に言うと「水深1mの位置で30分間水没させる」という事ですね。

GENTOSではこのテストを行い、内部に水が入らない製品を「1m防水(IPX7準拠)」と謳っています。

「IPX8」について

では「IPX8」のテスト基準はどうなっているのでしょうか。

前項と同様にJIS C 0920 (IEC 60529)ではこのようになっています。

(1)試験条件は受渡当事者間の協定とするが、IPX7の試験条件より厳しいもの。

(2)被試験品が継続的潜水状態で使用されることを考慮する。

つまり「試験条件は各自で決めて良いが、IPX7よりも厳しい基準で、水中で使われることを想定して試験する」という事です。

GENTOSも製品により計測する水深・時間が異なります。

例えば、UT-1900Rは2m防水(IPX8準拠)となっており、IPX7のテスト基準である「水深1m」よりも深い「水深2m」でのテストをクリアしています。

一方、DI-186RDI-217Rは1m防水ですがIPX8準拠です。

これらの製品は水深1m地点でのテストはIPX7と変わりませんが、30分以上水没させてテストしています。

水深が段違いに異なるSR-220DTSR-244DH(25m防水のIPX8準拠)のテストの場合、水深25mの水槽は中々準備できないので専用の試験機を使用します。

この試験機により水深25m相当の水圧をかけることができるのです。

時折100m防水の製品などもありますが、これも同様に水深100m相当の水圧をかけてテストをクリアすれば、無事に100m防水(IPX8準拠)の表記をゲットできる、というわけです。

保護等級の違いを確認して、自分が求める製品かどうか使用前にしっかり確認してくださいね!

IPX7とIPX8の違い、お分かりいただけましたか?

保護等級の違いを確認して、自分が求める製品かどうか使用前にしっかり確認してくださいね!

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