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COB LEDについて

みなさんはCOB LEDを知っていますか?
ジェントスの製品では主にワークライトに使用されており、モデルによってはヘッドライト、フラッシュライトにも搭載されている光源です。
多くの製品に搭載されているチップタイプLEDに比べ、あまり知られていないCOB LEDの基礎からご紹介します!

COB LEDとは

LEDの種類の1つで、広い発光面が特長の光源です。
COBとは「Chip On Board(チップオンボード)」の略で、基板(ボード)の上にLED(チップ)が直接のっている構造を意味します。
ジェントスでは、広い面で発光するということから「面発光LED」とも呼んでいます。

COB LEDの構造と特長

COB LEDの特長として、①高出力 ②広範囲照射 ③多重影ができにくい という3点が挙げられます。
それぞれの特長をCOB LEDの構造から読み解いていきましょう!

①高出力

チップタイプLEDとCOB LEDの構造を比較すると、COB LEDは1つの個体の中にLEDチップが複数個入っていることが分かります。
例えば、同じ明るさ500lmでも1個のLEDチップが単独で500lm出力するのと、10個のLEDチップがまとまって500lm出力するのでは、出力のしやすさが異なります。

またLEDチップは高出力になるほど熱が発生し、その熱をいかに放出するかが製品の安全上重要なのですが、COB LEDは、LEDチップが放熱性能の高いアルミ基板へ直接張り付けられ、LEDチップから発生する熱が放出されやすい構造になっているため、高出力が実現できるのです。

②広範囲照射

画像の様に、チップタイプLEDとCOB LEDの大きさを比較してみると、COB LEDの発光面の広さがよく分かります。
光源のサイズが大きくなるほど広範囲に光が届きやすくなるのです。

しかし、COB LEDは広範囲を照らすことが得意な一方で、遠距離への照射には不向きとされています。
チップタイプLEDを搭載した製品は、レンズやリフレクターなどと組み合わせることで照射範囲を広くしたり、遠方へ光が届くようにしていますが、COB LEDを搭載した製品は光源(COB LED)から直接光を放っているので、遠方へは光が届きづらくなっています。
そのためCOB LEDを搭載した製品は、近距離を広範囲に照らしたい場合に適しています。

③多重影ができにくい

チップタイプLEDを複数個搭載している多灯式のライトは、搭載したLEDの数だけ影が発生し、多重影ができることで視界が見えづらくなってしまいます。特に手元を照らした場合、手の影が多重影になった状態で長時間作業を行うと、目の疲れなどで作業効率の低下にもつながります。
一方でCOB LEDは、1つの面となった光源が発光するため多重影が発生しづらく、長時間の作業にも適しています。

COB LED搭載製品はこんな時におすすめ!

・近距離を均一に明るく照らす必要がある時
・周辺を広く、まんべんなく照らしたい時


同じ“COB LEDを搭載した製品”と言っても製品カテゴリー(ワークライト・ヘッドライト・フラッシュライト)によって特長は様々です。用途や環境に合わせて製品カテゴリーから適した形や機能を選ぶことで、より快適にライトを使用することができます。

光源の特性を理解しライトを使い分けられる、光源マスターを目指しましょう!



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